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彼岸花


古惚けた鍵盤を叩く黄昏

響く音を車輪とレコードに似せた

坂道に疲れて立ち止まった午後

華奢な影を包む日傘は君には無かった

忘却、秘密の通りには曼珠沙華が咲く

煙に変わった体と鬱が実在を溶かす頃

手品の様に消えた希望を思い出して

まばたきで霞む空、空想との国境に

届ける言葉は安らかな眠りと笑みと

静かに祈りを、深くただ祈りを

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