鬱な詩を書き綴る
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不協和音
春を忘れ、深く降る雨と暗色
刺す痛みより秋の向こうは冷たく
凍える言葉と声に耳を塞いで
ヘッドフォンに隠した静寂
鼓膜を突き刺すユダの絶望
流れる音に崩れるのは容易で
「その感動は人を救わなかった」
「その感動は僕を救わなかった」
分かり合えないと知り笑える夜に
歪に育つ欠落の唄は血を流しても
残酷なことに 幸福なことに
五線譜の上、まだ終わりは無く
繰り返す昨日が教えた隔絶と空へ
響かせて、一心を、遠く、まだ遠く
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