鬱な詩を書き綴る
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造花
見渡せる無数の表情と騒音
その熱も今は冷たくて嘲笑
唄い終えた想像が切り裂く腕
作り物の現実は無機的なドラマ
繰り返す記憶は酷く鮮明に
セピアをモノクロに変え牙を剥いた
朝顔は色を移してインクの降りた皮膚
花は枯れずに憂鬱と姿を留め死んだ
あの約束も下らないから其処に捨てて
何度も思い描いた無色の種は
この窓から飛び降りて来世の庭に咲く
一面の春を祈り、眠る冬に涙を忘れて
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